やまやコミュニケーションズ様

辛子明太子の製造・販売を軸に、水産物や一般食品の製造販売、飲食店の運営など、幅広く事業を展開している株式会社やまやコミュニケーションズ様。
「お客様の食卓に笑顔と活力を届けたい」という想いを胸に、高品質な商品とサービスを提供し続けていらっしゃいます。

今回は、株式会社やまやコミュニケーションズ様が運営するECサイトについて、リニューアルの背景や、アイティーシェルパを選定いただいた理由、リニューアルによる効果など、ご担当者の皆様にお話を伺いました。

リニューアルを行うことになった背景

旧システムのサポート終了がきっかけでした。それ以前のシステムでもサポート終了で混乱した経験があり、このままではお客様への充分なサービス提供が滞る可能性がありました。
こうした状況を踏まえ、従来のシステムで抱えていた様々な問題をクリアすべく、全く新しいシステムへの移行を決断しました。

アイティーシェルパを選定いただいた理由

最大の理由はコストパフォーマンスの高さです。数社の提案を比較検討した結果、アイティーシェルパさんが最も費用対効果が高いと判断しました。
また、過去のサポート実績も選定理由の1つです。当社の通販業務は基幹・物流・POSなどの関連システムと密接に連携しています。さらに当社独自の在庫管理概念や、予約販売、産直、分析など、特殊な要件が多いのですが、アイティーシェルパさんは以前から弊社のサポートをしてくださっており、当社の業務内容を深く理解していただいています。
特に、出荷業務の委託先での運用実績は大きな決め手となりました。アイティーシェルパさんには出荷業務で使用するシステムを構築していただいており、この部分を再利用可能という提案は、費用面だけでなく現場の負担軽減という点でも魅力的でした。
アイティーシェルパさんであればスムーズなコミュニケーションが可能でこれまでの課題をクリアし、最適なシステムを作り上げられると確信しました。

リニューアル時に苦労されたこと

最も苦労したのはデータ移行、それも特に商品コードの移行でした。旧システムでは1つの品番に複数の枝番が存在する独特な構造になっており、新システムへ直接移行できない部分が多々ありました。
そのため、マッピング表の作成など緻密な作業が必要となり、これに多くの時間を費やしました。全ての品番を手動で正確にマッピングすることは困難だったため、アイティーシェルパさんと相談し、一部はルールを定めて自動変換などで対応しました。
また、値引や各種手数料、相殺など、特殊な科目はこれまで使用してきたシステム毎にデータの持ち方が異なるため、移行後に同様の集計結果が得られるよう、データだけでなく過去の運用も振り返りながら、何度もデータ移行を行いました。

新システムを構築する際にこだわったポイント

旧システムでは受注を入力するために複数の画面を開く必要があるなど、業務効率の低さが大きな課題でした。そこで、新システムではユーザビリティの向上を最優先に考えました。特に、受注入力の効率化に力点を置き、複数の画面を必要とせず、1画面で完結する直感的な操作性を目指しました。
オペレータの負荷軽減や入力ミス防止のため、送料・手数料はもちろん、在庫状況による出荷予定日や、多種多様なオファーも全て自動判定するようにしました。
システム負荷の増大は大きな課題でしたが、この点についてもアイティーシェルパさんと慎重に検討を重ね、様々な工夫をしていただきました。

リニューアルを通して得られた効果

業務効率が劇的に向上しました。特に受注入力の効率化が顕著で、従来の約2倍以上になりました。新システムへの切り替えには戸惑う声もありましたが、実際に使い始めると、その操作性や効率の良さに喜ぶ声が多数寄せられ、スムーズに新システムでの業務を始められました。
ECサイトの機能では、これまで手動で設定していたオファーの開始/終了、在庫切れや入荷予定などの表示が自動化されるなど、やはり日々の運用負担が軽減されました。
集計・分析系の機能向上も大きな改善点の1つです。従来はデータを出力してExcelなどで集計していましたが、要件定義の段階で必要帳票の棚卸を行い、日常的に使用するものは新システムから直接出力可能になりました。

弊社スタッフの対応はいかがでしたか?

アイティーシェルパさんには、リリース直前まで昼夜問わず対応していただき、大変感謝しています。
要件定義の段階では、業務要件の複雑さから何度も仕様が変更になるなど、非常に苦労しました。しかし、アイティーシェルパさんは、常に柔軟に対応してくださり、私たちの要望を的確にシステムに反映してくれました。
プロジェクト期間が長期にわたったことや、コロナの影響もあり、要件の優先順位付けに苦労した点も事実です。リリース時期が迫る中で、どこまでの機能を実装するかという判断を迫られ、何度も議論を重ねました。
全体として、アイティーシェルパさんとのプロジェクトは非常に円滑に進み、満足のいくシステムを構築できたと考えています。

今後の展望や、取り組んでいきたい施策について教えてください。

「やまや会員」制度を充実させ、お客様一人ひとりのニーズに合わせたきめ細やかなサービスの提供を目指しています。
具体的には、ECサイトや通販だけでなく、外食や直営店など、様々なきっかけでご縁を得たお客様を1つのIDで「やまや会員」として登録する事で、各売り場を跨いだ購入履歴やコミュニケーション履歴などの把握が容易になり、よりパーソナライズされた商品やサービスを提案することが可能になります。
また、LTV(顧客生涯価値)向上のため、会員アプリやLINEなどのツールを活用してお客様とのエンゲージメントを高めていく予定です。
最終的には「やまや会員」の方々が様々なサービスをシームレスに利用できるようなエコシステムを構築し顧客満足度の向上に繋げたいと考えています。